禅の道
日本には曹洞宗だけでも15000近くのお寺が全国に存在します。 それらの寺院は都市にある寺院、山の中にある寺院、海沿いの集落にある寺院等いろいろです。それぞれの地域の特性に合わせて、そこで生きる住民の日々の生活とともにお寺はあります。その中には毎日、早朝から経を上げ坐禅をしている寺院や、精進料理を提供する寺院、鎌倉時代から続く仏像を大切に守り続けている寺院、それらの特徴がなくても黙々と境内を常にきれいに保つことを心がけている寺院もあります。日々の生活の中にある「禅」、それらをつなぎそこに滞在し体験することで、単なる日本観光だけでなく、「禅」を通して日本人の心の奥底にあるものも体験し、もっと日本を理解していただこうというものです。 今回は、うみの禅=能登:總持寺祖院、やまの禅=永光寺の山頂にある「坐禅石」での禅体験、まちの禅=大都会横浜にありながら静寂さを保つ大本山總持寺という修行道場を結ぶことで、自然や動物や人間の「生きている息吹」を感じ学んでいただきます。
令和6年能登半島地震の影響により、体験の予約受付は現在行っておりません。
参拝受付状況等は各施設のHP等により、ご確認くださいますようお願いいたします。
禅
海外でも「ZEN」として親しまれる「禅」。禅は、仏教の一派「禅宗」の教えや修行を指す言葉です。
日本において、禅宗には臨済宗、曹洞宗、黄檗宗(おうばくしゅう)の3宗派があり、座禅を重んじる修行を行うという共通点があります。全ての人は自己の内面に仏となることのできる性質「仏性」を持っています。禅とは、その仏性を日常を通して自覚することであり、“ありのままの自然に気づく”ことでもあります。それが真理に目覚めること、すなわち「悟り」です。
曹洞宗における禅
坐禅を修行の基本とする宗派を「禅宗」と言いますが、宗派によって坐禅に対する考え方や心構えが大きく異なります。
曹洞宗では坐禅に対して目的や意味を求めず、黙々と、全身全霊で坐禅に打ち込む「只管打坐」によって静寂を得ること、その静寂そのものが「悟りの確かめ」と考えられています。一方で、坐禅だけが禅修行ではなく、日常生活の全ての行動を修行と捉え、仕事や睡眠、食事などにただひたすら打ち込むことが禅的な生活であるとしています。
寺院紹介
曹洞宗には宗祖が二人いることから、大本山も二つあります。
ひとつは道元禅師が1244年に開いた永平寺、もう一つは瑩山禅師が1321年に開いた總持寺です。
曹洞宗は分派されておらず、この二つの大本山のもとに約15,000の寺が末寺として名を連ねています。